違った角度から描いた王道ネタ!意外なコメディー漫画「月刊少女野崎くん」レビュー
無骨な男子高校生の正体は、「少女漫画家」!?
そして彼に恋した女子高生は、彼のもとでアシスタントとして働くことに…!?
もはや設定が面白すぎる日常系マンガ。
今回は、そんな主人公「野崎梅太郎」の日常を描く少女漫画家男子コメディーのご紹介。
月刊少女野崎くん
様式美とそれをちょっと外す面白さ
マンガといったら「様式美」というものは外せません。
主人公が戦いに敗れたら、修行して強くなってリベンジを果たしたり、
完璧王子様キャラには、隠していた意外な弱点があったり…などなど
しかしこの「月刊少女野崎くん」は逆にそれを外してくる面白さがあります。
よくある恋愛マンガだと思ったら、主人公が少女漫画家!?
女子にもモテる美形女子高生と、世話焼きな低身長の先輩!?
各登場人物の個性が立っているうえに、彼らを使ってストーリーを立てるのが本当に上手です。
少女漫画家が主人公だからこその、お約束をあえて外したストーリーの面白さを楽しむことが出来るでしょう。
個人的な一押しは鹿島さん
鹿島くんは初期から登場する、女子高生なのに王子様系のキャラクター。
超美形で女子からはモテモテで「学園の王子様」と男子からでさえよばれるほど(鹿島さんは女性)!
ここまでなら典型的な少女漫画のキャラクターでしょう。
そこに彼女が「演劇部」という要素と「堀先輩」というおせっかいな先輩を登場させることで話がもう面白い!
この二人は3巻の表紙にもなっています。
誰彼構わず口説きに行ってしまう、王子様キャラの鹿島さん。
そんな彼女と堀先輩が、即興演劇でいろんなコスプレをしてみたり、ちょっとした勘違いからいろんなすれ違いをしてみたり…
全員の個性が尖っているので、ワチャワチャ過ごしているだけで楽しめてしまいます。
学園生活だからこそのあるある
場面が高校だからこそのあるあるたち、そして友人との雰囲気も楽しむことが出来ます。
美術部だからこその部活ネタ、夏休みにマンガのアシスタントをしながらの合宿、恋愛マンガでありがちな盛り上がりのあるトーク!?などなど
よくある十八番ネタを、また違った角度で描いているからこその面白さを感じられるでしょう。
少女漫画家という設定を活かした、斜め上のネタの書き方が本当に面白いです。
少女漫画だからとあなどることなかれ
少女漫画家がテーマだから男性は読めないなんてことはありません。
このマンガはむしろ、少女漫画にいがちなキャラクターをメインにしたギャグマンガ。
4コマ形式ながら、前後の話につながりがあったりする構成になっています。
気まずくなる展開もなく、安心して読める日常系ギャグマンガになっています。
絵がめちゃくちゃ綺麗
このマンガ、絵がめちゃくちゃ綺麗です。
人物を書くのが上手すぎて、モブキャラでさえイケメンに描かれているという欠点とも取れうるほどです。
少女漫画としての綺麗な絵と、ギャグマンガに最適な絵柄を使い分けて書かれる本編は非常に読みやすいです。
アニメ化経験もありの実力派マンガ
綺麗な絵でちょっと違った角度から王道ネタを書いたこのマンガ。
絶妙なギャグたちが笑わせてくれる、息抜きに読むには本当にちょうどいいマンガになっています。
個性の立ったかわいい&かっこいいキャラクター達がワイワイ過ごす、少女漫画家系コメディーマンガ。
今日は学園ネタで、ちょっと笑ってみませんか?
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