Crown Pawn

歩兵の上の冠

食べなきゃいけないけど、食べたいものがない 「1日外出録ハンチョウ」みたいに過ごしたい

 

食べたいものが見つからない

ご飯を食べなきゃいけないけど、これといって食べたいものが無い。

そんなことありませんか?

私は結構あります。

お昼時になって「そろそろご飯を食べなきゃなぁ」と思えど、食べたいものがない。

 これがまあまあ困るんですよね。

義務感こそあれど、何すればいいかわからない手持無沙汰感みたいな。

 

ラーメンはちょっと飽きた

皆さんは今、食べたいものがありますか?

昔はラーメンとかが好きで、お金の余裕があったら狂ったように麺をすすっていました。

一時期は、「ラーメン大好き小泉さん」にハマって、二郎とかのラーメン屋巡りもしたものです。

 最近はそんな熱も冷めてしまいました。

「脂っこいしお金かかるしなぁ」みたいなことを思いながら躊躇する毎日です。

健康的には控えて損はないでしょうけどね。

でもこうやって健康のことを考えたら、ますます普段の食事を選ぶのは難しくなります。

「推奨される野菜の摂取量は○○!」

「○○品目以上とりましょう!」

「栄養バランスを考えましょう!」

かなり厳しい制約ですよね。

全部考えながら守れてる人っているんでしょうか。

私はもう諦めました。

 

 謎の?風潮として、毎日違うものを食べなきゃいけないみたいなのありますよね。

外国では許されてるように感じたんですけど、日本では「偏食だね~」って言われてしまいます。

栄養が偏るリスクを考えての教訓なんでしょうけど、これがなかなか大変。

日本では外食でも冷凍食品でもかなりの選択肢があるので、決めるだけでも一仕事です。

 

何を食べるか迷ってしまう

昼とか晩に比べて、朝食は結構楽です。

シリアルとヨーグルトと牛乳とかにしとけば迷うこともないですし、栄養バランスも良さそう。

そもそも朝はそこまでお腹も空かないし、迷うほどのモチベーションもないのも理由かもしれません。

昼食とか晩飯にも、フルグラみたいな鉄板メニューが欲しい所です。

これさえ食べれば一安心!みたいな完全栄養食も考えたんですけど、なかなかいい値段してしまいます。

そこそこの外食できるくらいのコストがかかるので

「生活するためだけにそこまでお金使いたくないなぁ」

と断念しました。

完璧な栄養バランスと食事に使っていた時間が手に入ると思えば、安いと感じる人もいるのかもしれません。

 

一日外出録ハンチョウ

 それで、食事はとりたいけど食べたいものがないときに助かるのが、わりと現実的なグルメマンガなんです。

 「1日外出録ハンチョウ」ってマンガご存知ですか?

カイジシリーズのスピンオフって位置づけなんでしょうけど、純粋にグルメマンガとしても楽しめるんですよね。

地下労働ってことで幽閉されている、いわゆる”ハンチョウ”という人物が、チンチロで巻き上げたお金で1日だけ外出を許される時がある。

そんな貴重な(この作品では何度も外出してるけど)1日をハンチョウは地上でどのように過ごすのか?って感じの日常系?マンガです。 

 

あらすじ

地の獄…! 底の底…! 帝愛地下労働施設…! 劣悪な環境である地下にいながら「1日外出券」を使い、地上で贅の限りを尽くす男がいた…! その名は大槻…! E班・班長にして、1日を楽しみ尽くす匠…! 飲んで食って大満喫…! のたり楽しむ大槻を描く、飯テロ・スピンオフ第1巻‥! 

Amazon紹介文より

 

食事の天才

地下でさらに儲けるために柿ピーUnlimitedを作ったりする話も面白いんですけど、一番凄いのは「いかに食事で満足するか」を試行錯誤するところだと思っています。

 たまにしか地上に出られないので、そりゃあ考えますよね。

彼以外の人間は地上に出慣れてません。

なのでたまの一日外出ではパチンコ屋や風俗に行き、食べたくもないのに高級な料理を食べる。

しかしハンチョウは、そんな失敗はしません。

地の利やコンディションなど全てを考えて、今何を食べるかを決めます。

「昨日は………魚……!地下の……パサパサな………!ならば……、肉……!」見たな感じ。

 他には…皆無……!こんなに………美味しそうに……飯を食う漫画………!

 「あー美味しいご飯食べたいな」と思わせてくれるマンガなんです。

 

宮崎出身の同僚と地上に出てご飯を食べに行くシーンがあるんです。

彼は素人なので、せっかくだから一番高い刺し盛を頼もうとするんですけど、これが素人考え。

ハンチョウはプロなので、前日のメニューを鑑みます。

「昨日はパサパサのごはん…そして……君の出身は……宮崎………」

それが彼が提案するメニューもまた理に適ってて美味しそうなんです。

ついでに彼オリジナルの通な食べ方をしてるシーンがあったりして、凄く食欲を誘います。

 

ご飯を食べる状況も大事

食べてるものも美味しそうなんですけど、状況もまた食事の大事な要素ですよね。

このマンガはまた、美味しそうな状況で食べるんです。

たまの休日(外出日)に美味しいものを食べるっていうのに加えて、さらに

近くの縁日に行ったり、

アンテナショップで地元の商工会の人に教えてもらったり、

などなどコンディションを整えてから美味いものを食べるので本当に美味しそうに見えるんです。

様々な描写が合わさって、こんなに日常を素晴らしく表現できるのかっていう驚きさえあります。

 せっかくの一日外出なのに、元同僚の家にお泊りするシーンがあるんです。

四人でこたつを囲んで、ボードゲームをして過ごして、晩飯はピザとか食べて、銭湯に行って、思い出話にふけって、っていうただの日常です。

けれど地下に暮らしている彼らにとっては、この何気ないひと時が非日常であって…とか考えたら、食べてるものもやってることも凄く楽しそうに見えるんです。

 

何の話でしたっけ

ご飯を食べなきゃいけないけど、食べたいものがないよって話でしたね。

ハンチョウたちと違って、ふわっと日常を過ごしてるからこうなるのかもしれませんね。

何時でも何処でも、食べようと思えば美味しいものを食べられる、だからこそ「これ」ってものが思いつかないのかもしれません。

ありがたいんですけどね。

ハンチョウとかを読むことで、少し”日常”から外れられて「これ食べたいな」と思えるのかも。

というわけで、「一日外出録ハンチョウ」は面白いのでぜひ読んでください。

トネガワも面白いけど、個人的にはハンチョウのほうが好きです。