【詩の楽しみ方を伝えたい】詩のススメ/オススメの詩集
詩とか教科書で以来読んでない?
そんな人にこそもう一度、詩に触れてほしいと思って書くのが今回の記事。
確かに、教科書の詩は子供には難しいです。
紹介されるのは名作と呼ばれるものですが、当時の私たちにはそれを理解するだけの経験や知識がありませんでした。
しかし、今ならば十分に楽しめるだけの知識と経験があります。
現代の詩には私たちにも共感できるような世界があふれています。
今回は、私と一緒に詩の世界を見て回りませんか?
詩の読み方
詩の読み方は難しいものです。
私は、「詩の読み方に正解はない」と思っています。(たぶんすべての本にも言える)
詩とは私たちの心を写し取るレンズのようなもの、と考えます。
それは詩人が思いを込めて書き、その言葉たちが私たちの心を見せてくれる。
「心の奥底にある、言語化していない思い」を写し取ってくれるものが詩です。
もしかしたら、この読み方は筆者の思惑からは外れているかもしれません。
でも文を読み、得たあなたの思いや感想は否定することのできないものです。
著者の何気ない言葉から、あなたの幼少期の思いでが浮かぶこともあるでしょう。
堅苦しい話題の詩から、先日の楽しかった記憶も浮かぶことさえあるでしょう。
自分に浮かんでくる思いを楽しむこと、それが詩を読むということであると思っています。
詩の楽しみ方
全ての詩をわかろうとする必要はありません。
後から「あぁ、あの詩はこのことを言っていたのか」と気づくこともあります。
詩人とあなたは別の人間。何かわからない詩があるくらいでちょうどいい。
それよりも、自分にも理解できた詩を楽しみましょう。
「こういう見方があるのか」や「これはわかる!」といったような、自分に浮かんでくる感想を大切にすることをお勧めします。
もちろん、この読み方が完全な正解であるわけではありません。
一先ず読んでみて、教訓を抜き出して学ぶもよし、知らなかった語句を覚えるもよし。
本の読み方に正解はありません。
新たな日常の側面に目を向ける
普段、何気なく過ごしている日常にも、私たちがまだ気づいていないことがあります。
「近くの線路を通る電車の音」
「窓の外の景色」
「友人と過ごしている場所」
当たり前すぎてツマラナイと思っているものに、詩はもう一度目を向けさせてくれます。
言葉にはしていなかったけど、常日頃思っていたこと。
それを詩の言葉たちは拾い上げて私たちに見せてくれます。
もう一度、詩に触れてみませんか?
少しでも詩を読んでみたいと思っていただけたでしょうか。
何気なく過ごしている日常にも、たくさんの思いがけない言葉や思いが詰まっています。
日常を見直すためにも、新しい見方をするにも、詩はとても面白いものです。
思い立ったが吉日、善は急げ、ということで詩を読んでみませんか?
きっと面白い発見が出来ると思います。
今すぐにでも読んでほしいと思い、kindleでも購入できる詩集を紹介します。
ぜひ手に取ってみてください。
今を生きるための現代詩
詩は難解で意味不明? 何を言いたいのかわからない?
いや、だからこそ、実はおもしろいんです。そもそも詩とは何か。
詩を読むとはどういうことか。
「技巧」や「作者の思い」などよりももっと奥にある詩の本質とは?谷川俊太郎、安東次男から川田絢音、井坂洋子まで、日本語表現の最尖端を紹介しながら、詩を味わうためのヒントを明かす。
初めての人も、どこかで詩とはぐれた人も、ことばの魔法に誘う一冊です。 (Amazon紹介文より 引用)
私の紹介よりも断然面白い、詩についての解説本です(笑)。
現代詩とは20世紀初頭に栄えた詩で、谷川俊太郎さんや吉岡実さんが有名でしょうか。
臆病な詩人、街へ出る。
18歳で中原中也賞を受賞した著者が、JK詩人からの脱却を図った体当たりエッセイ集。 Amazon紹介文より
先ほどの谷川俊太郎さんなどは、最先端の日本語表現を目指したのに対し、この著者などは「共感」をメインにしていると思います。
私たちが「思っていたけど言語にはしていなかったこと」を繊細な文ですくい出してくれます。
この本はエッセイ集なので少しズレてはしまいますが、きっと詩への興味をさらに引き出してくれる本だと思います。
死んでしまう系のぼくらに
当ブログへの登場回数が多めの最果タヒさんの作品。
こちらも「共感」を武器にした詩集になっており、本当に私たちの心を写し取ってくれるレンズのような作品になっています。
「恋」や「孤独」といった私たちの感情について、彼女特有の鋭利な言葉で写し取ってきます。
私たちにとって一番身近な「感情」についての素晴らしい詩集です。
自分たちの感情や思いが繊細に写し取られて、きっと驚かされると思います。
エッセイ集でもオススメしていましたが、同著者の「きみの言い訳は最高の芸術」は本当におススメです。
こちらはkindleでも購入できるのでぜひ見てみてください。
谷川俊太郎詩集
デビュー以来,半世紀を超えて人々に喜びと感動をあたえてきた谷川俊太郎(1931─)の二千数百篇におよぶ全詩から,作者自身が厳選した173篇を収録.子どもが読んで楽しめることばあそびから引用文だけで構成された実験的な長編詩まで,さまざまな文体で書き分けられたリズム感あふれることばの宇宙を俯瞰する. Amazon紹介文より
一度は名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。
なぜ、彼があそこまで有名になったのかがわかる詩集です。
変則的な文を使った、日本語表現への挑戦。
そしてそれを貫く彼の作品たちすべてのテーマ。
それをこの詩集の作品たちから読み取ることが出来るでしょう。
初心者にも凄さがわかる、初めに読むのにオススメな作品です。
書を捨てよ、町へ出よう
あなたの人生は退屈ですか? どこか遠くに行きたいと思いますか? あなたに必要なのは見栄えのよい仕事でも、自慢できる彼や彼女でも、おしゃれな服でもない。必要なのは想像力! 家出の方法、ハイティーン詩集、競馬、ヤクザになる方法、自殺学入門……。時代とともに駆け抜けた、天才アジテーターによる100%クールな挑発の書。 Amazon紹介文より
この作品も厳密には詩集ではありません。
詩人の書いた作品で、自信の歌が各所にちりばめられています。
どの時代になっても、若者の悩みというものは変わりません。
寺山修司さんだからこそできる物の見方が、彼特有の言葉遊びと共に綴られています。
詩人だからこその言葉遣いは、まるでアート作品。
とても有名な作品でもあるので、ご一読をおススメします。
最後に
いかがだったでしょうか。
詩と聞くと敬遠してしまいがちですが、案外身近で親しみやすい作品も多いです。
この機会に「詩の世界」に足を踏み入れてみるのはいかがですか?