読書を始めるきっかけに! 読書の楽しさを伝えたい&初心者にもおすすめの本
皆さんは、普段から趣味で本を読みますか?
how to本や技術書などは仕事や学業で読むという方も多いですが、趣味での読書率は年々下がっていると言われています。
日本経済新聞の記事によれば、大学生の約半分は一日の読書時間が0なようです。
そんな人にこそ本を読む楽しみを伝えたい!
今回は、読書をする楽しさや、読書好きになれるような面白くて読みやすい作品たちを紹介します。
そもそも本を書く人はどんな人?
現在ではコミックマーケットなどの同人誌も発達してきていますが、そもそもどんな人が本を書くのでしょう。
やはり最初の動機としては「めっちゃ面白いこと考えたから文字にてみんなに伝えたい!」というものでしょう。
皆さんも日常で面白いことを経験したり思いついたりしたら、他の人にもそれを共有したいという思いが出てくると思います。
それが文字になり、もっと多数の人に正確に伝えたいという思いの結晶が、今では500円程度で売られている本というものなのです。
現在では編集者や出版社、広告業者などたくさんの人が関わり大掛かりになっています。
本というものは、その全ての人たちが「めっちゃおもろいこと思いついたからみんな見てみて!」と奔走し努力した結果なのです!
読書の楽しさ
読書の歴史はとても長いです。
孔子の「論語」や清少納言の「枕草子」のように、書物を読むことは太古の昔より続いている文化です。
しかしそんな読書も、活版印刷が誕生する以前は貴族などにのみ許された文化でした。
貴族にのみ許された高貴な文化、それが今では一冊1000円もしない程度で手に入るまで、読書の文化は大衆にいきわたっています。
教養をつけるため、物語を楽しむためなど目的は様々ですが、読書自体は歴史も長いうえに、その間ずっと人間に楽しまれてきた文化なのです。
そんなに長い間続いている文化が「つまらない」なんてことあるでしょうか?
わかります、学校の国語の授業はあまり面白いものではありませんし、読書感想文にいたっては本当につまらないです。
しかしどんな本にもバックグラウンドがあり、学校で紹介されるのはいわゆる「古典名作」に近い作品たちでしょう。
ですが、読むべき本はそんな古典名作たちだけではありません。
じゃあ何の本を読めばいい?
名作?古典?読書をするときに気にする必要はありません。
作家の森博嗣さんも「つぶさにミルフィーユ」で言っていますが、本を読んで得られる最も大切なことは、「本が楽しい」「読書が楽しい」ということなのです。
どんな作家も、ぜひ読んでほしいという思いを込め、たくさんの人を通して一つの物語を完成させています。
確かに古典や名作は長い間人々に楽しまれてきたという実績があります。
バックグラウンド等を知れれば本当に面白い読書が出来るでしょう。
だからと言って、新しくて実績のない本が劣っているという事は絶対にありません。
今あなたの前にある本が未来の古典名作かもしれませんし、今の時代により即した本であると言えるでしょう。
得られるものがないからと言って、読むのをやめる必要もありません。
あなたには「読書を楽しんだ」という経験が残りますし、それを通して「ほかの人の思考を読んだ」という事実も残ります。
長い間人々に楽しまれ、「作家やたくさんの人の思い」である本を、自分で読んで楽しんでみませんか?
読書のきっかけに おススメの本
正直なところ、オススメでない本なんてありません。
繰り返しになりますが、読書において肝要なのは「本を読むことを楽しむ」ということです。
楽しめればどんな本でもいいですが、さらに自分だったらぜひ読んでほしいと思えるような作品たちを紹介します。
ひきこもらない by pha
おすすめエッセイ集でも紹介したphaさんの「ひきこもらない」
京大を卒業後、全力でフラフラしながらニートをしているphaさんのこの作品は、私たちを「何でもしてもいいんだ」という気持ちにさせてくれます。
飾らない文体で書いた彼の生活術や旅行術は読んでいて非常に楽しいです。
京大卒のニートの生活を垣間見てみませんか?
流星の絆 by 東野圭吾
めちゃくちゃ有名な東野圭吾さんの作品。
ドラマ化されたこともあります。
東野作品史上、売り上げNo.1
「大人になったら、三人で、犯人探して復讐しような」
幼い頃、両親を殺された洋食店「アリアケ」の三兄妹。14年後、大人になった彼らは結婚詐欺をして暮らしていた。最大のターゲットとして選んだのは、レストラン「とがみ亭」の御曹司。ところが、その名物料理は、懐かしい「アリアケ」と同じ味だった。
「これはお父さんのハヤシライスだ――」
少し長めの小説ではありますが、本当に面白いので一気に読めてしまいます。
正直、このあらすじを読んだだけでゾクゾクしてしまうくらい印象に残っている小説でもあります。
読後には圧倒的な感動と「一つの物語が終わったという実感」を得ることが出来るでしょう。
読書にはまるにはぴったりの作品です。
博士の愛した数式
実はここでは、小川洋子さんと平松洋子さんの対談である、「洋子さんの本棚」を紹介しようとしていました。
しかし前者の洋子さんにこの作品があることを思い出し、急遽変更しました。
80分しか記憶を持てない数学者、家政婦とその息子の三人が織りなす物語です。
80分しか記憶を持てないので、家政婦は常に「新しい」家政婦として彼と接しなければいけません。
限られた日常をどのようにとらえて過ごすのか、そんなことを考えているうちに涙なしでは読めないラストが待ち受けます。
こちらも超名作なので、とりあえず読んでみるのにぴったり。
先ほどの対談本も、彼女らの半生と思い出の本が考えとともに語られておりとても面白いので、どんな本を読むか探していたらぜひ。
本日は、お日柄もよく by 原田マハ
スピーチライターという珍しい職業に焦点を当てた作品。
結婚式の始めに「本日は、お日柄もよく」という言葉がよく使われています。
しかしこの言葉、使い方によっては、本当に感動を呼ぶ最高の言葉としてもつかえます。
スピーチライター見習いとして働くことになった主人公の物語を追ううちに、「スピーチのイロハ」「どんなスピーチが感動を呼ぶのか」についても学べます。
最後のスピーチは本当に鳥肌が立つほど感動します。
「スピーチ」にこんな力があったのかと驚かされる作品です。
どうすれば幸せになれるのか科学的に考えてみた by 吉田尚記 石田善樹
物語もエッセイも性に合わないという人にはこちら。
「なぜ、この人と話をすると楽になるのか」の著者でもある吉田さんと科学者の石川さんの対談で、幸せについて真面目に考えています。
「幸せ」について科学者が真面目に考えたらこんな知見を得られるのか!と驚かされる上、生活にも役立つ知識がつまっているでしょう。
そしてアナウンサーである吉田さんの傾聴力にも感動させられます。
「なぜ~」には以下の記事で紹介してあるので、こちらもお勧めしておきます。
バッタを倒しにアフリカへ
タイトルや表紙で「なんだこれ(笑)」と思った方、もうあなたはこの本を読むべきです。
バッタなどの昆虫学の研究は、実益につながらないからと敬遠されがちです。
しかしそれが現代技術のためのヒントになったり、農作物の被害を防ぐのに役立ったりと大切な研究でもあります。
そんなバッタ研究者である前野さんが、文字通り「バッタを倒すためアフリカへ」行くこの本。
研究者としての仕事やアフリカでの体験談、研究の楽しさが本当に面白く綴られています。
バッタの大群の前に緑タイツで立ちふさがってみたり、アフリカならではの文化に悩まされたりと、読む分には面白い体験談がたくさん詰まっています。
また研究の仕方やその成果、彼の名前に「ウルド」がついている理由など真面目な話も多く、funとinterestingの両方を満たせるなかなか面白い本です。
研究者の面白本にはこんなのもあるので、こちらもぜひ。
最後に
いかがでしたでしょうか。
教科書や読書感想文が本当につまらなくって、本が嫌いになった人も多いことかと思います。
そんな本くそくらえ!
この世には本当に、読んでいて楽しくて感動出来て新しいことも知られる本がたくさん存在します。
家の本棚にある作品でもいいです。
ちょっとだけでも、本を読んでみませんか?
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